第52回日本心臓血管外科学会学術総会
The 52nd Annual Meeting of the Japanese Society for Cardiovascular Surgery

この度、第52回日本心臓血管外科学会学術総会を開催させていただくことになりました。この様な機会を頂きましたこと、会員の皆様に心より感謝申し上げます。

本学術総会を埼玉県の施設が主催させて頂くのは初めてであり、また横浜での開催は1995年以来となります。伝統と実績のある本学会の学術総会を開催できることは、私どもにとって大変な栄誉であり大きな成果を上げたいと思っておりますとともに、責任の重さを痛感しつつ鋭意準備を進めているところであります。

心臓血管疾患は年々増加の一途をたどり、また循環器病対策推進基本計画も策定され、今後は国民の心臓血管外科領域への期待は更に高まると考えられます。学術総会での成果を国民に還元し、国民の期待に応えて行くことはますます重要になると思います。そのような背景の中で、今回の学術総会テーマは「BEYOND THE BOUNDS」としました。領域を越え、限界を越え、思考し行動し次の時代に進んで行こうと言う思いを託しました。外科医ひとりひとりは勿論のこと、わが国全体の心臓血管外科分野のレベルアップのためには、既成の概念に捉われず現状に満足することなく常に新しい事にチャレンジしていく事が大切だと思います。また、細分化された心臓血管外科の各領域の垣根を越えた領域横断的な議論を通じ、情報を共有し互いに学習してステップアップする事も大切であると考えます。国内外の叡智を結集し、活発な討論を通じ、次のステージへの第一歩であったと位置づけられる様な有意義な学術総会にしたいと思っておりますので、是非とも会員の皆様のご支援を賜りたく存じます。

会期は2022年3月3日(木)～5日(土)の3日間、会場はパシフィコ横浜ノースを予定しております。新型コロナ感染症は依然として国民の生活を脅かしており、新たな生活様式に基づいた新たな学術総会の開催形態を考えることも重要な課題です。オンラインでの教育コンテンツの充実と情報共有の自由度の高まりは今後の学術総会のあり方を再考するに良い機会であると思います。昨今はオンラインでの学術総会が恒常化しておりますが、オンラインの便利さの一方で現地開催ならではの濃厚な双方向ディスカッション、対面での人的交流や情報交換の機会が不足している事も否めません。2022年3月は会員の皆様の安全をしっかりと確保して現地開催を実現したいと考えております。現地開催のメリット、オンライン配信のメリットの両方を活かした新しい形での学術総会を皆様と協力して作り上げていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

末筆ながら皆様のますますのご健勝とご活躍を祈念申し上げますとともに、新型コロナ感染症の一日も早い収束を切に願っております。